2009年7月8日

知的所有権がらみのお話

先日、知的所有権に関する無料相談会がありまして、「無料」につられて相談してきました。

以前から考えていた、「石見銀山印影風ロゴ」を無償で地域の人々に使ってもらう事を、法的に考えた時にどのように保護できるのかを弁理士さんに聞いてみました。保護しないと、後から他人が法的な権利を主張して、私や提供していた人たちが使えなくなるのがいやだな~と思うんです。

シロウト考えだとデザインなんだから意匠登録して、勝手に他人が使わないようにすればいいのかなぐらいに思っていたのですが、意匠登録は形の在る物が対象だそうです。商標としての登録は「石見銀山」ではもう登録できないとの事。しいて言えば著作物として著作権マーク「(丸に)C」を入れておけばいいんじゃないか、との事。

えぇ!著作権マークってそんなものだったの?「Copyright XXXX All right reserved.」とかなんとか、TVゲームのタイトル画面で必ず見かけるアレって、自分で勝手に表記するもんだったんですね。ちなみに「(丸に)R」は登録商標のマーク、「TM」は登録済みまたは未登録の商標だそうです。

著作権マークが入っていると、真似しようとする人は「これは著作物らしいから、法的に真似はまずいかもしれない」と考えて、抑止力になるそうです。実際は裁判しないと白黒はつきませんが。

私は著作権マークとはなにか公的な機関があって、認定された物に表記が許されると、勝手に想像していたので、びっくりしてしまいました。知らないという事は勘違いのもとなんですね。

あと、特許にしても意匠登録にしても、結構なお金が掛かるので、商売として考えた時に本当にコストが見合うのかを吟味してから手続きに移ったほうが良いとのこと。売れるか売れないかわからない物に大金をかけるのは無駄ですよ~。なるほどごもっともです。なんか納得した相談会でした。

2009年6月3日

塗装のお話

モノ作りをするときに、避けて通れない事のひとつに着色があります。焼き物の場合は上薬を掛けて焼成して着色しています。これが狙った色調にどんぴしゃ合えば苦労は無いのですが、一筋縄では解決しません。

焼き物でなければ、ペンキや絵の具・コーティング剤などを塗装して、表面を保護します。自動車のボディを想像すればわかり易いですよね。目的は製品の保護+デザイン上の要求です。モノは良いのに塗装がプアーだと商品価値が下がってしまいます。

塗装を含めた表面保護の技術は多岐にわたって発達していて、一番身近なのが塗装ということなんです。有機溶剤に顔料を溶かして刷毛で塗るというイメージです。刷毛塗り・筆塗りは簡単そうに思えますが、塗り後が目立ったり、塗りムラができたりしてプロと素人の差が出やすいものです。で、プロはどうやってこれらを解決しているかというと、エアーブラシを使っているんです。

塗料を霧吹き状に飛ばして絵を描いたり、ムラなく塗ったりするんですね。当然プロ用のツールでしたから素人が買うには高価だったんですが、小物限定で考えると、最近は素人でも手が届くエアーブラシセットがあるんです。

ガンプラブームの再燃やフィギュアブームのおかげでしょうね。精密な塗装が可能なエアーブラシ一式が2~3万円で売ってます。これは工房三国にも1セット置いておいて損は無いでしょう。現在注文中で、今週中に揃うと思います。

道具はなんでもそうですが、使うヒトのスキルしだいで値打ちが変わります。筆1本で名画を描くヒトもいれば、同じ筆で汚い字しか書けないヒトもいます。要はどれだけ訓練して使いこなすかですよね。

2009年5月11日

版権物の作成について

造形関係者として避けて通れないのが、版権が存在する意匠の作成の問題です。いわゆるキャラクター物ですね。「みんなが知ってる○○を作ってみた」というのは、子供は許されるけど、大人しかも造形のプロがすると、権利の監視団体から内容証明が送られてくる可能性がグンとアップします。

だから、この手の依頼が来たときは、権利者の許可等の確認が肝心となります。ただ、こういうシステムに疑問が無いわけではありません。なんか息苦しいというか、狭量というか・・・子供に夢を売るナンタラランドとか、口のないピンクのアレとか、権利にうるさいという噂を良く聞きます。他人の著作物で大儲けするというのはドロボウと同じだと思いますが、非商用で模倣した場合は黙認という美徳には至らないのでしょうか?

昔、なんかのコラムで読んだ話ですが、シャネル好きの両親が子供をシャネルと名付けたら商標権の侵害にあたるとシャネルに訴えられたそうです。裁判の結果は、聖書にシャネルという人名が記述してあり、命名に聖書の中の人名を使うことは一般的であるとの事から原告の主張が退けられたとのこと。ナイス裁判官!

もともと、人間が発想することのほとんどが模倣であり、オリジナル性とは過去にあった物の亜種に過ぎないと思います。それが画期的かどうかはお金になるかどうかが最重要ポイントなんでしょう。意匠権・商標権・著作権・特許などは元々の存在理由とは違う解釈が主流となって、我々の手足を縛っているように思えます。

ただ、訴えられるのは面倒なので避けて通りますが、釈然としませんよね。というわけで私はストールマンのGPLが好きなんです。Copyrightに異議を唱えてCopyleftを堂々と主張する。カッコイイです。

2009年4月17日

秀山窯見学

ひょんな事から石見焼きの窯元「秀山窯」に粘土を配達することになりまして、陶芸家の作業場をついでに見学させていただきました。

窯主の山下時子さんは大変美人で凛とした声で話される、優しい感じの方でした。それもそのはず、ネットで拝見したところ、プロの歌手じゃないですか。お見それしました。粘土の水簸からロクロ引き、薬掛け、焼成まで全部一人でこなしておられるそうです。

作品はちらりとしか見ていませんし、私などは丸モノの良し悪しが全くわからない素人ですので、頓珍漢な感想かもしれませんが、モノ作りでは必ず作り手の性格が製品・作品に反映されるというのが持論ですので、きっとおしゃれで優しい感じの作品を作っていらっしゃると思います。

作業場の道具類を拝見しました。市販の陶芸用のカンナなどもありましたが、やはり先代が使われていた古い道具のほうが使い易いとのことで、鬼作りも丸モノ作りも根っこの部分はおんなじなんだなと、しみじみ思いました。言葉じゃ説明できない感覚の問題なんですよね。長い間使い続けているということは、使いにくい部分を少しずつ改良してあるわけで、洗練されているんです。見た目はほとんど同じだけれど、市販の道具はだめなんです。あと、買ったものはついつい大事にしないのよ(これは私の問題)。

今日はたいへんいい刺激をいただきました。また遊びに行きます。

2009年3月20日

金箔押しに挑戦


とある事情で金箔張りに挑戦します。ド素人なのでWEBで必要な物を調べたところ、当たり前ですが金箔が要りますね。金箔は実はいろいろあり、色(銀の含有量)や、製法の違い、素人向けに扱いやすくした製品等、多種多様です。今回は素人向けの透明フィルムタイプの金箔と、価格の安い切り落としタイプを購入しました。色は三号です。私の主観で一番金色っぽかったのが三号でした。


貼り付ける用途に応じて接着剤を選ばないといけないようです。私は陶器に張りたいので、石材用接着剤を購入しました。写真右のチューブが接着剤です。これを刷毛塗りできるぐらいに薄めて塗布します。専用薄め液も購入しました。中身はただのホワイトガソリンみたいです。火気厳禁ですね。密閉できるビンに入れて混ぜ合わせ、筆塗りします。


貼りたい物に接着剤を何度かに分けて塗り、乾く直前に金箔を押し付けます。接着力で金箔が物に載り、隙間無く貼り付ければ押さえ作業に移ります。しわや二重になった部分をこすり付けると金本来の艶と輝きが蘇るそうです。一般に磨き作業に使われるのは瑪瑙(メノウ)棒だそうですが、当たり前に買えば1本10,000円以上しますので、アクセサリーショップのメノウ勾玉で代用します。ただ、陶器に貼り付けた金箔の磨きは想像以上に難しいです。硬い物同士で擦りますので金箔が接着剤ごと削れてしまうんです。


とりあえずの試作第一号は陶器製の家紋です。表面に金箔のひび割れが目立っていますが、遠目には金色に見えるのでとりあえず良しとします。仕上げに透明アクリル系のスプレーでコーティングしてますが、コーティング前には一面金色に見えても、コーティング剤が掛かると乱反射が無くなり、亀裂や貼り残しがもろ見えになるので注意が必要ですね。

ちょっといろいろ試してみます。

2009年1月26日

カラーレーザープリンタの可能性

先日導入したカラープリンター。性能・品質共に文句無しなんです。でも、夢のレーザープリンタが手元にあるのに、できることの幅が想像の範囲内なのが、ちょっともったいないです。

・パッケージのカラー化
・販促チラシのローコストでの高品質化
・カタログの内製化
・オリジナルロゴ入りメモ用紙
・オリジナルロゴ・写真入名刺の内製化
・コピー製本の自費出版

肝は手作りだけど高品質な出来上がりでしょ?

実は一番したかったのが転写シールの作成でして、これはもう実績があり、実用しているのよ。で、いま考えているのが、「カラーレーザープリンタでこんなこともできるのか!」というアイデアなんです。

「パソコン」+「カラーレーザープリンタ」+「カッティングマシン」

一番単純なアイデアは、「フルカラーペーパークラフトキット」ケント紙にフルカラーで印刷されていて、カット済みのペーパークラフトを作ってみようと思います。題材は慣れ親しんだ鬼瓦なんかが面白そう。かなり難易度が高くなります。今抱えている案件を片付けたら取り掛かろうかと思います。お楽しみに。

2009年1月25日

金美齢さんの講演会

今日は法人会主催の金美齢氏講演会があったのですが、都合が悪くて参加できませんでした。
テレビでよく見るかっこいいおばさん、という程度の認識で大変申し訳ないのですが、生で見たかったな。

主義主張は人それぞれですが、説得力みたいなものは、発言した人の履歴と言うか生き方がバックにあって初めて宿る気がします。もちろん主張に矛盾や明らかな間違いが無い事が前提です。でも立派な内容のコメントでも、「お前がいうな!」とツッコミたい人が結構居るんですよね。

金さんは元台湾総統府の国策顧問だそうで、自らの経験から、地方の過疎地が元気になるようなヒントをたくさん話してるんだろうな。誘ってくれた知人に、明日でも内容を聞いてみます。