2008年12月31日水曜日

しょうもない失敗

ミニチュア瓦の量産型の石膏型をコピーするのに、シリコン樹脂を使うのですが、
しょうもないミスをしてしまいました。

以前、シリコン樹脂をまとめ買いした事があり、久々に使ってみたんです。
分量を見積もって、硬化剤を0.5%添加します。800gに対して4gですよね。
信越さんの丸缶1kgを容器に取り出し、同じダンボール箱に入っていた角缶を4g添加しました。
ん?添加剤の缶がやたら大きいような・・・まとめ買いだとでかい容器になるのかな?

で、型枠に流し込んで一晩硬化を待ちました。ところが、ちっとも固まらないのです。
樹脂のダンボール箱をよく確かめると、硬化剤と思っていたのは造型用のレジンA・Bの片割れでした。

シリコン樹脂1缶がパーになり、シリコン漬けになった型枠のLEGOブロックの掃除の手間が発生しました。
石膏型原型は何とか使えそうです。LEGOブロックは丸1日かけて掃除完了しました。

今度は慎重に型取りします。

2008年12月26日金曜日

ミニチュア瓦量産型難航中

残念なお知らせです。急ピッチで取り掛かっていたミニチュア瓦の量産ですが、
技術的な問題が発生して頓挫しておりました。
型作りは難しいものですが、精度の必要な物は特に大変です。
コンマ数ミリの精度が必要なので、試作・リトライの繰り返し中です。

正月休みはこれに専念します。早く量産したいよ~

2008年12月20日土曜日

直圧式サンドブラスターの使用感

家紋入り飾り瓦の注文があり、いよいよ改良設備を試用(本番じゃん!)してみました。

手持ちのブラスターキャビネットに直圧式ブラスターのノズルを差し込み、タンク内にメディアを充填して、エアラインをつなぎます。また、別に自作サイクロン集塵機と掃除機をキャビネットの排気穴につないで、排気開始しました。ここで問題発生。排気量が多すぎて、キャビネットが負圧になり、アクリルのフタが凹んでしまうんです。手袋もパンパンに張って操作性が大変悪いです。集塵機を使う前提だと、キャビネットの気密はあんまり必要ありませんね。ブラスターノズルの通し穴に詰めていた目張り用の布を外して、吸気穴としました。

いよいよブラスターのコックを開いてみます。まずはエアーのみ開き、メディア側のコックをほんの少しだけ開けてみます。テストに入れていたガラスタイルに当てて見ますと、メディアが出ていないようでした。もう少しメディア側のコックを開くと、ガラスタイル上に輝点が見えました。吸い上げ式のブラスターでも調子のいいときはこれが見えます。研磨材がガラス表面に衝突したときに運動エネルギーが切削と熱に変換されて、光り輝くんじゃないでしょうか。テストのガラスタイルは1分程で貫通穴が開きました。

飾り瓦の深堀りはあっけないくらいに短時間で終わります。作業効率は6倍ってところかな。1馬力のコンプレッサーでも難なく作業が続けられます。自作サイクロンも予想以上にいい仕事をしてくれます。

さて、実際に使ってみた結果、
○作業効率の大幅向上
○メディアの集塵が成功
×コンプレッサーの騒音は心配していた通り、爆音。
×サイクロンを使うための掃除機の騒音も爆音。
×手元でブラストのON-OFFが出来ないため、作業の中断がメンドクサイ。
×ブラスターのゴム管がかなりゴツくて取り回しが利かない。
以上が判明しました。
正月休みの間になんとか解決したいなぁ。

2008年12月6日土曜日

ミニチュア瓦量産の道

遅れに遅れていた、ミニチュア瓦の量産化が、ここに来て急ピッチで進んでいます。型用の石膏ブロックを作る方法で手間の入らない画期的な方法を考案しました。LEGOブロック最高です。あと、3Dデータの作り込みが進んでいます。ちなみに石膏型1セットの加工時間は50時間程度。10セットは要りますね。ということは500÷24=20日削りまくらないと型ができません。

引き合いのあった方にはクリスマスプレゼントになればいいなと、頑張っています。<つーか、もうすでに2ヶ月オシだろーが、さっさと作れやボケェってかんじ・・・orz

2008年11月20日木曜日

自作サイクロン集塵機


直圧式サンドブラスターを導入するにあたり、ブラスト作業での問題点を再度検討してみました。

問題点① 住宅街でコンプレッサーを運転すると夜間の騒音が大問題となる。
解決案
・1馬力の小型コンプレッサーで作業可能な直圧式サンドブラスターの導入。
・小型コンプレッサーを自作の遮音箱に押し込める。

問題点② 格安ブラスターキャビネットのため、集塵装置がない。視界が粉塵でわるい。隙間から研磨剤が吹き出る。
解決案
・自作の集塵機をつくり、周囲が汚れないようにする。
・場合によっては、直圧式でも作業性が良いように、キャビネット自体を自作する。

師匠と二人で無い知恵を絞った結果、上の解決策をボチボチ実施することになりました。
なんと行っても資本がありませんので、安い材料で必要十分をめざします。
手始めに、サイクロン集塵機を自作してみました。材料は100円ショップ+ホームセンターで、1000円以下です。適当に現物合わせで出来るだけ加工が少ないように容器を選び、カッターで穴あけ、ホットボンドで組み立てました。

本当ならば、吸い込み流量・速度とサイクロン内径で難しい計算をしないと効率の良い集塵機になりませんが、使い道は飛び散った研磨剤が掃除機のフィルターを通過しなければいいので、適当です。

さっそく使い古しの掃除機をつないで実験しました。ほとんど掃除機には粉塵が行きません。研磨剤や綿ぼこり・ペットの毛などはサイクロン下部の集塵容器に残留します。掃除に使えるし、キャビネット内の研磨材回収にも活躍すると思います。

粉塵の掃除に悩んでいる方は、自作してみると吉かも。

2008年11月13日木曜日

直圧式サンドブラスターの導入

瓦やガラスに刻印するのにサンドブラスターを使っていましたが、元々サビ取り用の安価な吸い上げ式を流用していたため、作業効率が最低でした。サンドブラストを始める人は必ずこの道を通るみたいですね。

で、先人のお知恵を拝借しようとWEBで検索したところ、国内で流通している通常のサンドブラスターは基本的に吸い上げ式で、用途は自動車・バイクのサビ取り用途がほとんど。整備工場であれば馬力の大きなコンプレッサーを使っているので問題ないのでしょうが、自宅兼工房の場合は商用100V用コンプレッサー(=1馬力)程度しか使えません。騒音も気になりますし・・・

そこで、直圧式のブラスターということになるようです。直圧式とは圧力タンク内に研磨剤を入れて加圧してから、エアーと一緒にホース内を通って噴射する方式となります。メリットは低圧でも研磨・研削効率が高いことと、消費エアーを抑えられる点です。デメリットは研磨剤が循環しないため、タンク内の研磨剤がなくなれば詰め替えないといけないところでしょうか。

吸い上げ式のブラスターの良いところは事実上ガンの構造が全てなので故障しにくいのと、研磨剤が循環するのでエアーが続く限り作業が続けられる点でしょう。デメリットはエアーの吐出量が半端なく大きいため、最低でも3馬力のコンプレッサーがないと長時間の作業が出来ない点です。つまり設備が大規模かつ騒音もすさまじい事になってしまうんです。住宅街で夜中に運用すると間違いなく苦情が殺到してしまいます。

現行の吸上げ式だと、5分使って5分休んでっていう感じ。コンプレッサーもホームセンターの安いのだし、仕方ありませんが、今日中に4枚仕上げなくちゃいけないときとかに、やってられなくなります。

ということで、直圧式を導入することにしました。成果の程はまた後日。

2008年9月30日火曜日

家紋入り飾り瓦




家紋入り飾り瓦を作りました。大きさは小判の桟瓦で25cm×23cm程度。色は黒に金文字または赤に銀文字。指定の家紋と家名を彫り込んで着色します。以前の試作品は浅彫りだったのですが、深彫りの方が手間は掛かりますが高級感が全然違うので、0.5mmぐらいの深彫りをしています。

定価 各5,000円 飾り台付属

お問い合わせはメールにてお願いします。

2008年9月25日木曜日

ミニチュア瓦1/10スケールの作成

とある方からのオファーで、ミニチュア瓦一式を作り込みます。

現在、原型型が完成しているのが平瓦と軒瓦、丸瓦、棟鬼です。
あくまで原型型なので、量産には向いていません。
量産型の作り込みと、他の役瓦の原型型の作成を同時進行しようと思います。

目標は、全ての量産型を10月末までに完成し、限定5セット分を試作します。
用途は和風ドールハウスの屋根葺き材。かなりの大物用です。

因みに1/5スケールの平瓦は製品化してますが、ドールハウス用にはスケールが大きすぎますし、屋根葺き工程において、本物の瓦施工技術が必要になりますので現在のところ1/5シリーズを充実する事は考えておりません。

2008年7月26日土曜日

オリジナル石見銀山ロゴについて

ミニチュア瓦や、コースターのデザインに使っている印影風のロゴについてのお話です。なんとなく適当にでっち上げたような感じに見えますが、結構気合を入れてデザインしたオリジナルロゴでございます。

生い立ちが実はありまして、石見銀山が世界遺産に登録されるかされないか、まだ確定していなかった頃に、地元の瓦産業の関係者として何かできないかと考えた結果、瓦を使ってランドマークを作ってみようという企画を思いついたのです。詳しくは以下のリンクをたどってもらえば時系列で読むことができます。

Google Earthプロジェクト

このとき作ったロゴマークを流用しているわけです。ゆえにギザギザしたドット絵で表現されているのは瓦を並べてかたちどった名残なんです。

2008年7月5日土曜日

陶器瓦にオリジナルの刻印 試作できました



サンドブラストの装置を入手して、いろいろ試していました。で、「サンドブラストによる刻印のキモはマスキングにあり!」という結論に至ったわけです。持てるノウハウを最大限に投入してできたのが、写真の飾り瓦でございます。



表面はサンドブラストで刻印してあり、銀色の塗料で彩色してあります。自分で言うとナンデスが、かなりクオリティーが高いです。

価格設定等は現在コストを弾いてますので、近日取り扱いアイテムとして公表します。内容は「家紋入りオリジナル飾り瓦」、受注生産品、指定の家紋と家名を釉薬瓦に刻印します。オプションとして銀色・金色に彩色(ただし焼付けではないので色落ちする場合があります)

興味のある方はコメントまたはお問い合わせください。

2008年6月19日木曜日

オリジナル刻印の陶器の可能性

鬼瓦を作っていると、時々人名や日付を刻んで欲しいという要望がきます。大概は神社・仏閣の物件で、功労者の方々に感謝の気持ちを込めて形に残したいといった動機のようです。

通常は鬼瓦を作成するときに、木ベラや鉄筆を使って掘り込むのですが、刻印できる面積の都合や文字数の都合でなかなか満足できる仕上がりにならない場合がママあります。手彫りの素朴さも良いのですが、釉薬瓦の宿命で、折角彫った文字に上薬が入ってしまい、結局うっすらとしか読めなくなったり、つぶれてしまったりするわけです。

色々調べたところ、ガラスや陶器の表面に刻印する技術が確立されているそうなので、導入を検討中です。うまく行けば、かなり精密な刻印が可能になるはずです。試作ができたら発表したいと思います。

2008年5月24日土曜日

取り扱い品目

2008年7月現在の生産可能品目一覧

焼き物小物



石州瓦コースター
1枚 500円
(送料別)

 グリーン、ブルー、素焼きの3タイプがあります。







干支小物
1個 500円
(送料別)


 透明釉(クリーム色)のみ。







ミニチュア瓦
1枚 500円
(送料別)









透明アクリル製ネームプレート



名札
1枚 500円
(送料別)

 縦書き吊り下げタイプ。H23×W83×D5mm 漢字・かな名で6文字程度が可能。書体は楷書・明朝・ゴシック。団員や部員のディスプレーにどうぞ。




オリジナルネームプレート小
1枚 3500円
(送料別)

 180×105×D7mm スタンド付。縦置き・横置きどちらでもOK。ロゴタイプ、デザインは要相談。削り込んでの表現ですので、基本的に単色でのデザインとなります。表札やディスプレーにどうぞ。



オリジナルネームプレート大 1枚 5000円(送料別)

 200×150×D7mm スタンド付。縦置き・横置きどちらでもOK。ロゴタイプ、デザインは要相談。削り込んでの表現ですので、基本的に単色でのデザインとなります。表札やディスプレーにどうぞ。


カッティングシートステッカー



オリジナル「石見銀山」印影ロゴステッカー







 小 100×120mm 赤 1枚 700円(送料別)
 中 120×150mm 赤 1枚 900円(送料別)
 大 190×240mm 赤 1枚 1500円(送料別)

マグネットタイプ「石見銀山」印影ロゴステッカー
 上記ステッカーをマグネットシートに貼り付けた物です。
 小 1枚 1000円(送料別)
 中 1枚 1200円(送料別)
 大 1枚 2500円(送料別)

オリジナルデザインステッカー
 サイズはA4までで、単色(赤・青・黄・白・黒)のステッカーを作成します。価格は要見積もり。

2008年4月23日水曜日

オープンしました

「工房 三国」を公開します。責任者は三国隆由と申します。長らく陶器瓦産業に携わり、今は自由の身です。年齢的にインターネットやパソコンは扱いが難しいと言うことで、倅の私がブログの管理他を代行していきます。

ブログをはじめるにあたって、何のために当ブログをはじめたかを書いておこうと思います。
責任者は元々鬼師でして、40年以上手作りの鬼瓦を作成してまいりました。今は後継者に譲っておりますが、物作りに何らかの形で携わり続けたいという思いが強く、陶器製の小物を作って行こうと思っています。

瓦作りは職人としての実績がありますが、何分小物については素人同然です。このようなブログを通して作品を発表・発売し、いろいろな意見を拝聴しながら、鑑賞に堪えられる小物を作っていけたら幸せかなと考えています。

個人が老後に行なう事業ですので、背伸びをせずに、できる範囲で物作りを楽しんで行きたいと思います。

いつまで続けられるかわかりませんが、興味のある方は時々見に来てください。