2014年1月31日金曜日

平成24年10月に先代三国隆由が他界しました。いろいろやらなければならないことが多く、本日まで当ブログの更新をすることができませんでした。引き続きブログを維持していこうと思います。 和のテイストをテーマに焼き物やミニチュア、飾り瓦等を細々と作っています。まだまだ内輪での販売であり、事業としては成立しておりません。果たしてどこにニーズがあるのか?何を作れば喜んでいただけるのか?いろいろ模索していきます。 当工房の生産設備は電動ロクロに始まり、電気焼成炉、サンドブラスター、小型カッティングマシン、3Dプロッター、カラーレーザープリンタ、レーザーカッター、3Dプリンター等々、個人ユースですがそれなりの機材が揃っております。また、今どきのデザインや設計に使える各種ソフトウェアも所有・使用しています。 これからの時代のモノつくりは「どうやって作るか」から「なぜこれを作るのか」に移行していくのではないでしょうか?パソコンとインターネット、廉価な出力機器により、個人でそれなりのモノが作れる時代になりました。手段はすぐ見つかるんです。多少の勉強と訓練は必要ですが基本的には誰でも習得できます。となると、作りたいモノが形になったときに、自分のくらしやこころがどう変わるかが、より重要になります。アイデアの実現が容易な分、アイデアの価値が問われるのではないでしょうか? 周囲の興味ある人々を巻き込みながら、いろんなモノつくりを展開していきます。乞うご期待!

2011年8月6日土曜日

レーザー加工機について

サンドブラスターによる家紋刻印などをやっていますが、マスキング用のフィルム加工をカッティングマシンでしている以上、不要部分の除去になんとも手間が掛かってしまいます。

感光フィルムによるマスキングも出来ますが、コストが掛かるのと浅彫り専用となり、自作サンドブラスターだと、マスクがはがれたり掛けすぎて穴が開くといった失敗がツキモノでした。



先日、いろいろWEBを彷徨っていたところ、レーザー加工機なるものを知り、非常に興味を持ちました。切断から刻印までを高精度で実行できる、1ポイントの文字が彫れる、非接触ゆえに故障が少ない、アクリル等綺麗な断面で切断できる等々メリットがたくさんあります。
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デメリットは導入コストですね。安いものでも軽乗用車が買える値段です。リースでも月々2~3万円はかかります。2~3万円を大きく上回る利益を見込める仕事が確保できるならペイしますが、試験的に使うために払えるコストではありません。

しかし、20万円を切る製品が存在しました。加工サイズが300×200mmと若干小さいですが、出力40Wで加工解像度1100PPIなら上等でしょう。導入コストが10分の1というコストパフォーマンスが凄いです。

小物の名入れ、オリジナルフォトスタンド、家紋刻印等に威力を発揮しそうです。レーザー加工機が個人所有できる時代が来たんですね!

2011年2月15日火曜日

電気炉故障の顛末

正月早々やっちゃいました。愛用の電気炉(中古の8kW)の挙動がもともとおかしかったんです。焼き物を焼く時には温度の設定をします。たとえば、400℃までは4時間それから8時間かけて1000℃まで挙げて1200℃まではもう4時間といったヒートカーブなんですが、温度の上がり具合を変えるのにステップという表現で、16ステップ設定可能とかがコントローラーの機能の一つにあるんです。

うちのコントローラーはチノーの定番機種でして、やりたいことは一通りできるはずが、なぜか1ステップ終了時にリセットがかかってしまい、一本調子の昇温設定しか使えなかったんです。いろいろ弄って警報温度の設定かな~とあたりをつけての試験焼成をしたところ、なぜか製品が爆裂!、2度3度と繰り返しても一向に爆裂がとまりません。これは昇温時間が短いからかと思い、時間を倍に設定して再度焼成しました。

いやーな予感がして、焼成開始の6時間後、深夜2時ごろでしたか、様子を見に行ってみると、窯の蓋の隙間から見たこののない色の光が漏れています。1200℃ぐらいだと白っぽいオレンジ色の光なんですが、真っ白なまばゆい光なんです。とっさに熱伝対の温度表示を確認すると、なんと1600℃!! あわてて焼成中止し、冷めるのを待って中を覗き込むと、棚板から製品から原型をとどめる物がない状態でした。火事にならなくて良かったです。

窯のダメージはカンタル線が一部焼損していましたが、耐火断熱レンガとケーシングには特にダメージがなかったのが幸いでした。原因を究明したところ、気付いてみればショウモナイささいな設定ミスなんです。警報設定を弄っていた時に、どうやらオート/マニュアル運転モードがマニュアルに切り替わっていたようで、直前の出力(たまたま100%)をキープしていたため、運転開始から100%出力を運転時間中キープしちゃったみたいなんです。

チノーのコントローラーの画面表示では、オート/マニュアルのモードの違いは1ドットの点のある無しなので、意識的に切り替えていないと発見はかなり困難です。ユーザーの方は要注意ですぞ!

さて、カンタル線の修理が必要でしたが、メーカーに問い合わせたところ、TIG溶接しないと直らないので、近くの溶接屋に相談したら?とのこと。鉄工所のおっちゃんに相談したら、TIGならあるけど繋げてもちゃんと直るかは保障できん、だって窯屋じゃないけぇのぉ、とツレナイ返事。やはり窯は窯屋ということで、はるか伊万里の製造元に修理を依頼する事にしました。

個人で電気炉をメーカーに発送して送り返してもらうのは運送賃だけでも大変高額になるので、持込修理をする事にしました。知人たちに手伝いをお願いし、工房から道路わきまで水平移動、ユニックで軽トラの荷台に積み込みました。あとは片道460kmを日帰りドライブです。

持ち込み先のメーカーで早速焼損部分を溶接してもらい、動作確認してもらいました。するとぜんぜん違う部分が何箇所か赤熱しています。要は1600℃の雰囲気中で製品の上薬が付着した部分が腐食しており、部分的に抵抗値が上がっているので赤熱しているみたいです。その部分は溶断するのも時間の問題なので、この際修理してもらう事になりました。やはりプロの仕事は違いますね。町の鉄工所では発見できなかったと思います。

修理は3時間ほどでおわり、直ちに帰路について深夜に帰宅。出発から帰宅までは18時間かかったことになります。ガス代と高速代をあわせて修理賃が半分ぐらいになったのかな。今回のドライブは年齢的にも限界に近い強行軍でした。

修理後の試運転でミニチュア鯱瓦が無事に焼けたので修理は完了しました。今後は電気窯を侮る事無く安全運転を心がけます。

2011年1月11日火曜日

今年もボチボチやってます

旧年中はブログの更新も滞りがちで忘れ去られていましたが、今年は頑張ってみたいと思います。

手始めに、現在提供可能なアイテムのカタログページを準備中です。
でき次第公開しますので、宜しかったら御利用ください。

2010年6月28日月曜日

新規の小物2点


ミニチュア瓦のシリーズで、鬼面瓦とシャチ瓦を形にしてみました。
ほぼ5分の1スケールです。





釉薬は通常の5色を考えています。赤・黒・銀黒・来待・いぶし調です。この鬼面瓦は素焼きです。





シャチの置物は時々見かけますが、大きさがちょうど良いモノがなく、テレビの上に置くには大きすぎるのが不満でした。今回のモノはこの大きさでこの作り込みなので、結構グッとくる出来だと自負しています。

2010年2月24日水曜日

新しいアイデア

当工房では主に焼き物の小物(コースター・ミニチュア瓦)や家紋瓦の刻印加工をしています。その過程で3Dモデリングを勉強してきました。なんとかこのスキルを別の商品に活かせないかな~と考えていましたが、ペーパークラフトなんか手軽で面白そうです。

版権モノは手を出しませんが、オリジナルフィギュア・オブジェを手に取れる形で作れるペーパークラフトというのは、結構面白がる人が居るのではないでしょうか。ポリゴン数を増やしたリアルなモノや、極端に単純化したデフォルメタイプのモノが面白そう。

カラーレーザープリンタも、カッティングマシンもあるし、3分の1リアル鬼瓦ペーパーキット@500円とかなら需要がありそう。とりあえずぎんざんTVの代官君フィギュアでも作って寄贈してみようかな。

2010年1月4日月曜日

あけましておめでとうございます

年明け早々、工房の片付けをしております。狭いところにごちゃごちゃといろんな工具が置いてあるので、作業性が大変悪くなっておりました。まずはモノを収める場所を確保するために、スチール棚を4基導入して片付けます。

サンドブラストをしていると、どうしてもメディア(砂)が飛び散り、足元がジャリジャリするので、片付けが終わると掃除機をかけます。普通の掃除機だとフィルターが目詰まりするので、サイクロンと水フィルター付の掃除機を使いました。なんとか片付いたところです。

今現在、工房でできることはというと・・・

・サンドブラストによる陶器・ガラス・金属の刻印
・紫外線感光樹脂フィルムによる活字品質のマスキングフィルムの作成
・カッティングマシンによるA4サイズまでのステッカー作成
・カラーレーザープリンタによるカラー転写シールの作成(PIQUA使用)
・泥しょう鋳込みによる小物陶器の成形
・電気炉での陶器焼成
・3Dプロッタによる切削造形(アクリル・石膏・ケミカルウッド)
・3D-CADによるモデリング
・エアーブラシによる塗装

何でもできそうですが、今のところ商品になっているのは
・石見銀山ステッカー
・石見銀山コースター
・瓦に家紋刻印
といったところです。ミニチュア瓦については1/5は何とかなりそう。1/10で一式作るという課題が棚上げのままなので、何とかしたいです。

今年もがんばりますので、たまには様子を見に来てください。